
北海道で楽しむキャンピングカーのモデルコースを探している方へ。広大な大地と豊かな自然に恵まれた北海道は、キャンピングカー旅と相性抜群です。しかし、移動距離が長いため、効率よく観光を楽しむには日数や季節に応じたルート選びが重要になります。
本記事では、北海道で巡るキャンピングカーのモデルコースを期間別に紹介し、観光・温泉・グルメを組み合わせた最適な旅のヒントを提供します。
ポイント
- 北海道で巡るキャンピングカーのモデルコースを理解できる
- 日数ごとのおすすめルートを知ることができる
- 車中泊可能な道の駅やRVパークがわかる
- 季節ごとの注意点や準備が理解できる
北海道キャンピングカー旅の期間別モデルコース

- 北海道キャンピングカー旅の魅力とモデルコースの選び方
- 北海道キャンピングカー旅の基本
- 初めての北海道・函館~札幌コース(3泊4日)
- 札幌から稚内を巡る北北海道コース(5泊6日)
- 温泉とグルメを堪能する道央+道東コース(1週間)
- 海と山と温泉を満喫する道南+道央周遊コース(1週間)
- 旭川から知床・阿寒へ世界遺産を巡る道北+道東コース(1週間)
- 北海道をぐるっと一周するロングコース(10日以上)
北海道キャンピングカー旅の魅力とモデルコースの選び方
北海道は日本最大の大地を誇り、四季折々の絶景や新鮮なグルメ、豊富な温泉など、旅の楽しみがぎゅっと詰まったエリアです。そんな北海道を巡る手段として注目されているのが、キャンピングカーの旅。移動そのものを楽しみながら、自分のペースで観光や食事、宿泊地を決められる自由さが大きな魅力です。
ただし、北海道は本州と比べてスケールが桁違いに広いため、無計画に動くと「移動ばかりで観光を楽しめなかった」ということにもなりかねません。効率的に旅を満喫するには、旅の期間に合わせたルート設定が重要です。
本記事では、初めて北海道を訪れる方から、何度も足を運んでいるリピーターまで楽しめるように、「短期~長期」までの期間別モデルコースをご紹介します。3泊4日のショートトリップから、人気の1週間プラン、そして大自然をじっくり味わうロングステイまで、旅のスタイルに合わせたプランを選んでみてください。
北海道キャンピングカー旅の基本
フェリー・空港からのアクセス
北海道をキャンピングカーで旅する際の出発地点は大きく分けて2つあります。
ひとつは、本州からフェリーを利用して自家用キャンピングカーで乗り込む方法です。青森・仙台・新潟など各地から苫小牧や函館へ直行便があり、マイカーをそのまま使えるため、荷物を積み替える手間がありません。もうひとつは飛行機や新幹線(鉄道)で北海道に入り、現地でキャンピングカーをレンタルする方法。短期間でも効率よく旅を楽しみたい方におすすめです。
※青函トンネルは鉄道専用で、自動車やキャンピングカーは通行できないため、マイカーで渡道する場合は必ずフェリーを利用します。
車中泊できる場所の種類
北海道にはキャンピングカー向けの車中泊スポットが豊富に整っています。代表的なのは以下の3種類です。
- 道の駅
多くの施設は24時間トイレを利用でき、温泉やレストランが併設された場所もあります。特に「道の駅 びえい白金ビルケ」や「道の駅みたら室蘭」など、キャンピングカー専用区画やRVパーク機能を備えたところは安心して泊まれます。 - RVパーク
日本RV協会が認定する車中泊専用スペース。電源やゴミ処理、給排水設備が整い、長距離ドライブの拠点に最適です。「RVパーク阿寒丹頂の里」や「RVパークはこだて緑園通」などは観光アクセスも良く、温泉施設が隣接しています。 - オートキャンプ場
広大な自然の中でキャンピングカーを横付けできるのが魅力。電源付きサイトや温泉併設の高規格キャンプ場も多く、「オートリゾート苫小牧アルテン」「スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド」などは全国的にも人気です。
季節ごとの注意点
北海道のキャンピングカー旅は季節によって注意点が変わります。
- 夏(7~8月)
ラベンダーや海水浴など観光のベストシーズンですが、人気スポットや道の駅は非常に混雑します。早めのチェックインや予約可能なRVパーク・オートキャンプ場の利用が安心です。 - 秋(9~10月)
紅葉が美しい時期。気温が下がるため防寒対策が必要ですが、混雑は落ち着き、快適に旅ができます。 - 冬(11~3月)
雪景色や氷の祭典など魅力的なイベントが多い反面、氷点下の寒さが厳しい季節です。FFヒーターや電気毛布など暖房器具が必須で、冬期営業しているキャンプ場やRVパークを事前に確認しましょう。 - 春(4~6月)
花や新緑が美しい時期。道路状況も安定しており、初心者にも旅しやすいシーズンです。ただし、雪解け水による朝晩の冷え込みには注意が必要です。
初めての北海道・函館~札幌コース(3泊4日)
北海道キャンピングカー旅の入門編におすすめなのが、函館から札幌を結ぶ道南・道央コースです。3泊4日で主要観光地を巡りつつ、温泉やグルメも堪能できるため、初めての方でも無理なく楽しめます。
1日目:函館観光と宿泊
歴史と夜景の街・函館を散策。五稜郭や元町エリアの教会群を巡り、夜は函館山からの100万ドルの夜景を楽しみましょう。宿泊は「RVパークはこだて緑園通」。市街地に近く、天然温泉「にしき湯」や飲食店も徒歩圏内にある便利な拠点です。
2日目:大沼~室蘭へ
駒ヶ岳を望む大沼国定公園を散策したら、太平洋に面した工業都市・室蘭へ。地球岬からの大パノラマや室蘭やきとりといったご当地グルメも魅力。宿泊は「道の駅みたら室蘭」に併設された「RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP」。白鳥大橋と港を望む絶景ロケーションで温泉「むろらん温泉ゆらら」も徒歩圏内です。
3日目:登別温泉を経由して札幌へ
途中で立ち寄るなら日本有数の温泉地・登別がおすすめ。地獄谷の迫力ある景観や多彩な泉質の温泉を楽しんだ後、札幌市内へ移動します。宿泊は「オートリゾート滝野」。国営滝野すずらん丘陵公園内にある五つ星認定の高規格キャンプ場で、自然体験と快適な設備が両立しています。
4日目:札幌観光
最終日は札幌市内観光。大通公園や札幌時計台、場外市場で新鮮な海鮮丼を堪能したら旅の締めくくりです。
👉 短期間でも北海道らしい自然・温泉・グルメをしっかり楽しめるルートで、初めてのキャンピングカー旅にぴったりです。
札幌から稚内を巡る北北海道コース(5泊6日)
北海道の人気観光地を短期間で網羅したい方におすすめなのが、札幌から道北・稚内まで北上する5泊6日のキャンピングカールートです。都市観光・絶景・グルメ・温泉がバランス良く詰まっており、効率よく北海道を楽しめます。
1日目:札幌観光と宿泊
旅の出発地は北海道の中心都市・札幌。大通公園や札幌時計台、夜は藻岩山からの夜景を楽しみましょう。宿泊は「道の駅花ロードえにわ」。札幌と新千歳空港の中間に位置し、RVパークを併設。電源やコインランドリー、無料シャワーが整い、旅の初日に安心できる拠点です。
2日目:小樽観光
運河沿いの石造倉庫や歴史的建築物が並ぶ小樽は散策に最適。新鮮な寿司やスイーツ巡りも人気です。観光後は石狩湾を横目に北へ進み、次の目的地へ。
3日目:富良野・美瑛で絶景ドライブ
夏は一面のラベンダー畑、秋は紅葉のパッチワークの丘など四季折々の風景が広がるエリア。美瑛の「青い池」や「四季彩の丘」は必見です。宿泊は「道の駅びえい白金ビルケ」。キャンピングカー専用サイトがあり、電源・給排水・汚水処理設備を完備。白金温泉も近く、観光後にゆったり休めます。
4日目:旭川観光
旭川では日本屈指の動物園「旭山動物園」や、地元グルメの旭川ラーメンを満喫。宿泊は「RVパークJohnny Base」。2025年オープンの新しいRVパークで、20A電源完備のサイト、ウォシュレット付きトイレ、炊事場、ゴミ処理設備も揃っています。温泉やスーパーも近く、利便性が抜群です。
5日目:稚内・宗谷岬へ
日本最北端の地・宗谷岬に立ち、ノシャップ岬や稚内港を散策。晴れた日にはサハリンを望むこともできます。近隣の温泉や海鮮料理で最北の旅を締めくくりましょう。宿泊は「道の駅わっかない」や「北海道立宗谷ふれあい公園」が便利です。
6日目:帰路へ
最終日は名産のホタテや海鮮丼を味わいながら南下し、旅を終えます。
👉 5泊6日という程よい日程で、北海道の都市観光・自然・グルメを一気に楽しめる満足度の高いコースです。
温泉とグルメを堪能する道央+道東コース(1週間)
北海道キャンピングカー旅で最も人気が高いのが、道央から道東へと大きく周遊する王道ルートです。苫小牧を起点に支笏湖、富良野・美瑛、旭川を経由し、知床や釧路湿原を巡って十勝平野に至る1週間のコース。雄大な自然景観、北海道らしい温泉地、地元ならではのグルメをバランスよく楽しめる、初めての長期旅にもおすすめのプランです。
1日目:苫小牧から支笏湖へ
フェリー到着地として利用しやすい苫小牧を出発し、日本屈指の透明度を誇る支笏湖へ。湖畔ではカヌーやSUP体験ができ、夕暮れ時の湖面はまさに絶景。宿泊は「オートリゾート苫小牧アルテン」が快適。温泉「ゆのみの湯」やパークゴルフ場を備えた高規格オートキャンプ場です。
2日目:富良野・美瑛の絶景ドライブ
富良野は夏のラベンダー畑、秋の紅葉など、四季折々の彩り豊かな風景が魅力。美瑛では「青い池」や「パッチワークの丘」を巡り、写真映えする景観を満喫できます。宿泊は「道の駅びえい白金ビルケ」。キャンピングカー専用区画があり、温泉や給排水設備も整った便利な拠点です。
3日目:旭川観光と宿泊
旭川では「旭山動物園」で動物たちの自然な姿を観察。夕食にはご当地名物・旭川ラーメンをぜひ味わいましょう。宿泊は「RVパークJohnny Base」。新設されたRVパークで、20A電源や水洗トイレ、炊事場を完備。周辺には温泉やスーパーもあり、都市近郊ながら快適な滞在が可能です。
4~5日目:知床で世界自然遺産を体感
知床半島では「知床五湖」や「カムイワッカ湯の滝」など大自然の迫力を満喫。運が良ければヒグマやオオワシなど野生動物との出会いも。宿泊は「RVパーク・知床清里町ウエネウサルみどり」が便利で、神の子池やさくらの滝など名所へのアクセスも抜群です。
6日目:釧路湿原で自然観察
ラムサール条約登録湿地である釧路湿原を散策。ノロッコ号やカヌーツアーで湿原の雄大さを体感できます。宿泊は「RVパーク阿寒丹頂の里」。道の駅に併設され、天然温泉「赤いベレー」にも入れる人気スポットです。
7日目:十勝平野で締めくくり
最終日は広大な十勝平野をドライブ。名物「十勝ワイン」や帯広の豚丼を堪能し、旅の締めくくりにふさわしい一日を。宿泊は「道の駅おとふけ」が便利で、車中泊専用区画と近隣の十勝川温泉でのんびり過ごせます。
👉 王道コースは自然・温泉・グルメのバランスが取れ、初めて北海道をキャンピングカーで巡る方に特におすすめのプランです。
海と山と温泉を満喫する道南+道央周遊コース(1週間)
本州からフェリーで北海道入りする方におすすめなのが、函館を起点に道南から道央を周遊する1週間コースです。海と山の絶景、歴史ある街並み、温泉、そして北海道グルメまで網羅できる欲張りなルートで、初めての北海道キャンピングカー旅にもぴったりです。
1日目:函館観光と宿泊
函館朝市で新鮮な海鮮丼を楽しみ、五稜郭公園や元町の教会群を散策。夜は函館山からの百万ドルの夜景を堪能しましょう。宿泊は「RVパークはこだて緑園通」。市街地に位置し、温泉や飲食店も近く、便利さが魅力です。
2日目:大沼国定公園へ
駒ヶ岳を背景にした大沼湖畔で散策やカヌーを楽しみます。湖畔の散歩道や展望台から望む景色は四季折々に変化し、写真映え間違いなし。宿泊は「RVパークおおぬま」がおすすめ。駒ヶ岳を望むロケーションで、温泉水も用意されている珍しい施設です。
3日目:室蘭の大自然と夜景
白鳥大橋や地球岬からのパノラマビューは迫力満点。室蘭名物のやきとりやカレーラーメンも味わいたい一品です。宿泊は「道の駅みたら室蘭」に併設する「RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP」。海を見渡す絶景のRVパークで、徒歩圏内に「むろらん温泉ゆらら」があり快適です。
4日目:登別温泉で癒やしの時間
火山活動が生み出した「地獄谷」は迫力満点の光景。多彩な泉質を誇る登別温泉でじっくり湯浴みを楽しみ、旅の疲れを癒しましょう。宿泊は前日に続き「RVパーク室蘭 ZEKKEI BASE CAMP」を利用するか、翌日の小樽・札幌観光に向けて移動しながら「道の駅花ロードえにわ」に併設された「RVパーク花ロードえにわ」に宿泊するのもおすすめ。電源やシャワー、コインランドリーを備え、札幌へのアクセスも良好です。
5日目:札幌市内観光
北海道最大の都市・札幌では、大通公園や札幌時計台、場外市場など定番の観光地を巡ります。夜は藻岩山の夜景や札幌ラーメン横丁での食事もおすすめ。宿泊は札幌市内にある高規格オートキャンプ場「オートリゾート滝野」。広々とした区画と清潔な設備が整い、キャンピングカー旅の拠点として安心です。
6日目:小樽観光
小樽までは札幌から車で約1時間。運河沿いに並ぶ石造り倉庫群やレトロな街並みを散策し、新鮮な寿司やガラス工芸品、スイーツ巡りを楽しみましょう。観光後は札幌へ戻り、再び「オートリゾート滝野」に滞在。荷物を動かさずに済むため、身軽に小樽を満喫できます。
7日目:支笏湖で自然体験
最終日は支笏湖へ。透明度の高い湖でカヌーやSUPを体験し、旅の締めくくりにふさわしい自然美を満喫。周辺には温泉宿もあり、ゆったりと北海道最後の夜を過ごせます。
👉 道南+道央周遊コースは、観光・温泉・グルメを網羅した欲張りプラン。本州からフェリーで北海道入りする方に最適な1週間の旅です。
旭川から知床・阿寒へ世界遺産を巡る道北+道東コース(1週間)
北海道の雄大な自然をとことん味わいたい方におすすめなのが、道北から道東を縦断する1週間コースです。日本最北端・宗谷岬や離島の利尻島・礼文島、湿原や原野、そして世界自然遺産・知床を巡り、阿寒や摩周湖の神秘的な景観で締めくくる壮大なルート。絶景と野生動物との出会いを求める旅人にぴったりです。
1日目:旭川観光と宿泊
まずは旭川からスタート。「旭山動物園」で動物たちの自然な姿を観察し、夜は旭川ラーメンで腹ごしらえ。宿泊は「RVパークJohnny Base」。新しいRVパークで、電源や水回り、温泉施設も近くにあり快適です。
2日目:稚内・宗谷岬へ
日本最北端の地・宗谷岬で記念撮影を。ノシャップ岬では夕日の絶景が楽しめます。宿泊は「道の駅わっかない」や「北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場」。利便性と安心感を兼ね備えています。
3日目:利尻島・礼文島
フェリーで利尻・礼文へ渡り、利尻富士の雄大な姿や花の浮島と呼ばれる礼文島の高山植物を観光。キャンプ場や宿泊施設も整っており、自然と一体になった体験が可能です。
4日目:サロベツ原野を走る
広大な湿原と原野が広がるサロベツでは、バードウォッチングや木道散策で自然を満喫。オホーツク海に沈む夕日は息を呑む美しさ。宿泊は「道の駅 風Wとままえ」を拠点にするのがおすすめ。施設内には温泉施設「とままえ温泉ふわっと」やホテルがあり、さらに隣接する「夕陽ヶ丘オートキャンプ場」も利用可能です。
5~6日目:知床で世界自然遺産を堪能
知床半島では「知床五湖」や「知床クルーズ」で断崖絶壁と野生動物を観察。ヒグマやシャチとの遭遇も期待できます。宿泊は「RVパーク・知床清里町ウエネウサルみどり」。神の子池やさくらの滝など周辺の絶景スポットへのアクセスも抜群です。
7日目:阿寒・摩周湖で旅の締めくくり
最終日は霧に包まれる神秘の湖「摩周湖」、そしてアイヌ文化とマリモで知られる阿寒湖を観光。宿泊は「RVパーク阿寒丹頂の里」。温泉施設「赤いベレー」で旅の疲れを癒し、北海道の大自然を締めくくります。
👉 道北+道東コースは、日本最北端と世界自然遺産を含む壮大な大自然ルート。絶景と野生動物を求める旅人にとって、この1週間は一生の思い出となるでしょう。
北海道をぐるっと一周するロングコース(10日以上)
北海道の魅力を余すところなく体感したい方におすすめなのが、10日以上かけてぐるっと一周するロングコースです。道南・道央の都市観光から、道北の最果て、道東の大自然まで、すべてを走破することで、まさに北海道キャンピングカー旅の集大成を味わえます。
1〜2日目:道南エリア(函館・大沼・松前)
フェリーで函館に到着したら、五稜郭や元町散策、函館山からの夜景を楽しみます。翌日は大沼国定公園で駒ヶ岳を望みながら自然散策。宿泊は「RVパークおおぬま」。駒ヶ岳や大沼を一望できる好立地で、温泉水も利用できる珍しいRVパークです。
3〜4日目:道央エリア(札幌・小樽・富良野・美瑛)
札幌では大通公園や場外市場、小樽では運河散策や寿司を堪能。さらに富良野のラベンダー、美瑛の青い池など北海道らしい絶景を巡ります。宿泊地は「オートリゾート滝野」や「道の駅びえい白金ビルケ」など、高規格で安心できる施設がおすすめです。
5〜6日目:道北エリア(旭川・稚内・利尻礼文)
旭川では旭山動物園を訪れた後、最北端・宗谷岬へ。利尻島や礼文島へのフェリー観光も組み込めます。宿泊は「道の駅わっかない」や「北海道立宗谷ふれあい公園オートキャンプ場」。広大な敷地と設備の整った施設で安心の滞在が可能です。
7〜8日目:オホーツク沿岸〜知床半島
サロマ湖や網走監獄を経由し、世界自然遺産・知床へ。知床五湖やクルーズで断崖絶壁と野生動物の迫力を体感します。宿泊は「RVパーク・知床清里町ウエネウサルみどり」が拠点に最適です。
9〜10日目:道東エリア(釧路湿原・阿寒・摩周湖・十勝)
釧路湿原でノロッコ号やカヌーツアーを体験し、摩周湖や阿寒湖で神秘の自然に触れます。宿泊は「RVパーク昆布森番屋」。昆布の名産地にあり、夏の昆布漁シーズンには他では味わえない雰囲気を楽しめます。十勝では帯広の豚丼や十勝ワインを堪能して旅を締めくくりましょう。
👉 このロングコースは、北海道の四エリア(道南・道央・道北・道東)をくまなく巡るため、最低でも10日以上の余裕を持って計画するのが理想です。北海道一周の旅は、一生の思い出に残る贅沢なキャンピングカー体験になるでしょう。
北海道キャンピングカー旅の季節別モデルコース

- 春の北海道おすすめルート(花見と温泉旅)
- 夏の北海道おすすめルート(ラベンダーと湖畔リゾート旅)
- 秋の北海道おすすめルート(紅葉とグルメ旅)
- 冬の北海道おすすめルート(氷と雪と温泉の幻想旅)
- 北海道キャンピングカー旅の実用情報
- 北海道から本州へのフェリー利用について
春の北海道おすすめルート(花見と温泉旅)
春の北海道は、桜前線の終着点として知られ、例年4月下旬から5月にかけて花見が楽しめます。本州では散ってしまった頃に満開を迎えるため、春のキャンピングカー旅にぴったり。函館を起点に五稜郭公園や松前公園を巡り、湯ノ沢水辺公園キャンプ場で自然を満喫するルートがおすすめです。温泉も各地に点在しており、花見と合わせて癒しの時間を過ごせます。
五稜郭公園(函館の桜)
函館市内の名所で、約1,600本の桜が星型の堀を取り囲む景観は圧巻。夜はライトアップされた幻想的な花見が楽しめます。近くには「湯の川温泉」もあり、観光と温泉をセットで堪能できます。
松前公園(日本最北の桜の名所)
約250種1万本もの桜が咲き誇る、日本最北の桜名所。4月下旬から5月中旬まで長く花見が楽しめ、松前城を背景に咲く桜は北海道ならではの風情があります。
湯ノ沢水辺公園キャンプ場(北斗市)
茂辺地川沿いに広がる無料のオートキャンプ場。春は桜並木が咲き誇り、川辺で花見キャンプが楽しめます。トイレや炊事場も完備され、キャンピングカーをそのまま横付け可能。函館観光の拠点としても使いやすい立地です。
近隣の宿泊拠点候補
- RVパークはこだて緑園通(函館市)
函館市街地に近く、五稜郭や函館山観光の拠点に便利。徒歩圏内に天然温泉「にしき湯」があり、予約も可能。 - きじひき高原キャンプ場(北斗市)
標高560mから函館山や津軽海峡を一望できるキャンプ場。条件が良ければ雲海も見られる絶景スポット。桜の時期は混雑するため、予約不要の湯ノ沢水辺公園と組み合わせて利用すると安心。 - 函館市戸井ウォーターパークオートキャンプ場(函館市)
敷地内に温泉があり、花見の後にゆったりと湯浴みできる希少なオートキャンプ場。
👉 春のルートは「花見+温泉」をテーマに、函館・松前エリアをじっくり巡るのが魅力。予約できる施設を拠点にしつつ、無料・予約不要の湯ノ沢水辺公園キャンプ場をサブにすれば、混雑期でも安心してキャンピングカー旅を楽しめます。
夏の北海道おすすめルート(ラベンダーと湖畔リゾート旅)
北海道の夏といえば、涼しい気候と広大な花畑、澄み切った湖畔の風景。特に7月は富良野のラベンダーが見頃を迎え、キャンピングカーで巡る夏旅に最適な季節です。富良野・美瑛エリアの花畑と青い池を楽しんだ後、南富良野の「かなやま湖畔キャンプ場」で湖畔リゾート気分を味わうルートは、まさに夏の北海道を象徴する旅です。
富良野のラベンダー畑
中富良野町の「ファーム富田」をはじめ、富良野一帯は一面が紫に染まる絶景の花畑が広がります。観光農園ではラベンダーソフトやドライフラワーなどのお土産も人気。
美瑛の青い池とパッチワークの丘
美瑛町にある神秘的な「青い池」は、水面がコバルトブルーに輝き幻想的な雰囲気。周囲の「パッチワークの丘」では、畑が織りなす彩り豊かな景観をドライブで堪能できます。
かなやま湖畔キャンプ場(南富良野町)
湖畔の芝生に広がる高規格キャンプ場で、電源付きサイトも整備。湖畔でカヌーやSUPを体験でき、夜は満天の星空を望めます。ラベンダー畑と湖畔キャンプを組み合わせる、夏ならではの拠点です。
近隣の宿泊拠点候補
- 道の駅びえい「白金ビルケ」
キャンピングカー専用区画があり、給排水設備や電源を完備。青い池や白金温泉の観光にも便利。 - 星に手の届く丘キャンプ場(中富良野町)
富良野の花畑と羊の牧場に囲まれた人気キャンプ場。満点の夜空と自然をダイレクトに体感できる。 - モラップキャンプ場(千歳市・支笏湖)
支笏湖畔に広がるフリーサイト。湖水浴やSUPなど夏のアクティビティが豊富。旅程を少し延ばすなら、帰路に組み込みたいロケーション。
👉 夏のおすすめルートは「花と湖畔」をテーマに、観光とアクティビティを満喫できるのが魅力。富良野・美瑛の花畑観光と、かなやま湖でのキャンプを組み合わせれば、北海道の夏らしさを存分に楽しめます。予約が必要なキャンプ場も多いため、道の駅やRVパークを併用すると安心です。
秋の北海道おすすめルート(紅葉とグルメ旅)
秋の北海道は鮮やかな紅葉と旬のグルメが魅力。特に9月下旬から10月にかけて、大雪山系では日本で最も早い紅葉が見られます。層雲峡や黒岳の紅葉、十勝平野の広大な農村風景と秋の味覚を楽しむルートは、キャンピングカー旅に最適。ドライブの合間に温泉やグルメを取り入れることで、まさに「実りの秋」を満喫できます。
層雲峡と大雪山の紅葉
層雲峡は約24kmにわたって断崖絶壁が続く峡谷。秋には鮮やかな赤や黄色の紅葉に染まり、黒岳ロープウェイやリフトで上がれば大雪山系の壮大な景観を望めます。夜は層雲峡温泉で旅の疲れを癒しましょう。
十勝の味覚と農村風景
十勝平野は北海道有数の食糧基地。秋はじゃがいも・小麦・ビートなど収穫のシーズンで、帯広では名物の豚丼やスイーツも外せません。池田町の「ワイン城」では十勝ワインの試飲や見学も可能。ドライブしながら農村風景と味覚を堪能できます。
近隣の宿泊拠点候補
- 層雲峡オートキャンプ場(上川町)
層雲峡温泉街に近く、紅葉シーズンに便利な拠点。冬期は限定営業ですが、秋は紅葉観光と温泉の両立が可能。 - 道の駅おとふけ(十勝・音更町)
車中泊専用区画を備えた高規格道の駅。近隣には十勝川温泉のモール温泉があり、美肌の湯でリフレッシュできます。 - スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド(帯広市)
アウトドアメーカー直営の人気キャンプ場。広大な芝生と紅葉の山並みに囲まれ、焚き火や星空観察に最適。秋は澄んだ空気と落ち葉の香りを楽しめます。
👉 秋の北海道は「紅葉×グルメ」の黄金コンビ。層雲峡で日本最速の紅葉を眺め、十勝で味覚を堪能するルートは、短期間でも満足度の高いキャンピングカー旅になります。宿泊地は予約可能なRVパークやキャンプ場に加え、道の駅を組み合わせれば安心です。
冬の北海道おすすめルート(氷と雪と温泉の幻想旅)
北海道の冬は、雪と氷が創り出す幻想的な世界を体験できる特別なシーズン。キャンピングカー旅なら、寒さ対策をしながらも冬限定の祭典や温泉を組み合わせた贅沢なルートが楽しめます。特に層雲峡や十勝は、氷雪イベントと温泉の両方が揃うエリアとして人気です。
層雲峡氷瀑まつり(上川町)
毎年1月下旬から3月中旬に開催される冬の一大イベント。氷と雪で作られた大小の氷像や氷のトンネルがライトアップされ、幻想的な景色が広がります。夜は気温が氷点下10度以下になることもあるため、防寒装備は必須。観光後は層雲峡温泉で体を温めましょう。
網走・流氷観光(オホーツク海沿岸)
1月下旬から3月上旬にかけて、網走や知床沿岸には流氷が接岸。観光砕氷船「おーろら」に乗船すれば、氷海を進む迫力の体験ができます。冬ならではの絶景を間近で味わえるスポットです。
十勝・雪見温泉と星空
帯広市郊外の「スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド」は、冬期も営業している数少ないキャンプ場。積雪に包まれた静かな環境で焚き火や雪遊びを楽しめ、晴れた夜には満天の星空が広がります。近くの十勝川温泉では、世界的にも珍しい「モール温泉」に浸かり、雪見風呂を満喫できます。
近隣の宿泊拠点候補
- 層雲峡オートキャンプ場(上川町)
冬期は週末限定営業。氷瀑まつりの会場に近く、温泉街も徒歩圏内で利便性が高い。 - RVパーク阿寒丹頂の里(釧路市)
道の駅に併設され、天然温泉「赤いベレー」でゆったり雪見風呂が楽しめる。冬のタンチョウ観察拠点にも最適。 - RVパーク昆布森番屋(釧路町)
冬も営業しており、オホーツクや釧路観光の拠点に便利。夏は昆布干し、冬は静かな港町の雰囲気を楽しめます。
👉 冬の北海道キャンピングカー旅は、氷と雪が生み出す幻想的な景色と、温泉での癒しを組み合わせるのがポイント。厳しい寒さに備えてFFヒーターや電源サイトを活用しながら、他の季節では味わえない特別な体験ができます。
北海道キャンピングカー旅の実用情報
1. 季節ごとの気候と準備
北海道は本州と比べて気候が厳しく、車中泊旅では特に注意が必要です。
- 春(4月中旬):本州の3月上旬に相当し、峠道ではまだ降雪の可能性があります。3月に旅する場合はスタッドレスタイヤ必須。
- 夏(7〜8月):道北や道東は夜に10℃以下まで下がることも。釧路で7℃まで冷えた事例もあり、厚手の寝袋や毛布を常備しましょう。9月でも朝晩は一桁になることがあります。
- 秋(10月):標高の高い場所では氷点下になることもあり、フロントガラスが凍結する場合があります。防寒対策は必須。
- 冬(11〜3月):朝は-10℃、時には-30℃を下回る地域もあります。
- 暖房:エンジンかけっぱなしは排気口が雪で塞がれ一酸化炭素中毒の危険があるため厳禁。FFヒーターが最適。ポータブル電源+電気毛布も有効。
- 装備:-30℃対応の寝袋、断熱マルチシェード(または段ボール・黒ビニール袋代用)、スコップ必携。
- 雪道運転:吹雪やホワイトアウトは危険。スタッドレスタイヤ+チェーン必須、不慣れな場合は回避推奨。
2. 車中泊スポットの選び方
北海道では車中泊ができる場所をきちんと選ぶことが快適な旅のカギです。
- 道の駅
- 国交省の見解では「長期滞在や車上生活は禁止」ですが、休憩や仮眠は許容されています。
- 大型トラックのアイドリング音が気になる場合は、離れた場所に駐車を。
- おすすめ例:「むかわ四季の館」(温泉隣接)、「ウトナイ湖」(苫小牧近郊)、「びふか」(温泉併設)、「わっかない」(シャワー・コインランドリー近接)。
- RVパーク・キャンプ場
- 給排水・電源・ゴミ処理設備が整ったRVパークが安心(例:RVパーク阿寒丹頂の里)。
- キャンプ場は予約不要や無料のところも多く、特に春〜秋は拠点に最適。例:稚内森林公園キャンプ場(無料・ゴミ捨て可能)、宗谷ふれあい公園(有料・高規格)。
- 不適切な場所:高速のSA/PA、商業施設やコンビニ駐車場、道路脇や私有地での車中泊は避けましょう。
3. 野生動物への対策
北海道の自然は美しい一方で、野生動物との距離が近いのも特徴です。
- ヒグマ
- 車中泊中に襲われた事例はないものの、食べ物や調理器具を車外に放置しないことが鉄則。
- 知床ウトロ周辺では市街地に出没例があり、車中泊は推奨されません。
- エゾシカ
- 夕方から早朝にかけて飛び出し事故が多発。峠道や山間部は特に注意。
- キツネ
- 道の駅で顔を舐められる例も。ペットを連れている場合は特に注意。餌付けは厳禁です。
4. 運転と旅の計画上の注意
- 広大な距離感
- 北海道一周は短縮しても1500km以上。余裕を持った計画が必要です。
- 1日200km程度の移動を目安に、観光時間をしっかり確保しましょう。
- ガソリン事情
- 道東や道北では100km以上スタンドがない区間も。必ず早めに給油。
- フェリー航路
- 舞鶴〜小樽、敦賀〜苫小牧など日本海側航路は割安で、キャンピングカー旅の玄関口として便利。
北海道から本州へのフェリー利用について
北海道から本州へ戻る際は、出発地や最終目的地に応じて利用する港を選ぶのがポイントです。主なフェリー航路は以下のとおりです。
函館港
青森県・本州北端への最短ルートです。
- 青森港(約3時間40分)
- 大間港(約1時間40分)
苫小牧港
東北から関西方面まで長距離航路が集中しています。
- 八戸港(青森県)
- 仙台港(宮城県)
- 名古屋港
- 新潟港、秋田港、敦賀港、舞鶴港(新日本海フェリー)
室蘭港
- 青森港行きの航路があります。苫小牧より函館寄りに位置しています。
小樽港
- 新潟港、舞鶴港行きの便があります。観光地から直接出発できるのが魅力です。
フェリーを利用する際の旅程調整
- 支笏湖から苫小牧港までは約1時間。道東や札幌方面から帰る場合に便利です。
- 札幌から函館港までは高速道路で約4時間半。函館経由なら観光を楽しみつつ、本州最短ルートで青森へ渡れます。
- 最終日はフェリーの乗船時間を考慮し、観光を早めに切り上げると安心です。
👉 本州への帰路は、青森方面なら「函館港」、東北~関西方面なら「苫小牧港」、観光地から直接出発するなら「小樽港・室蘭港」といった選び方が現実的です。
北海道を巡るキャンピングカーのモデルコースと旅のポイント:まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 北海道で楽しむキャンピングカーのモデルコースは期間別に組むのが基本
- フェリー利用なら自家用キャンピングカーをそのまま持ち込める
- 飛行機や新幹線で現地入りしレンタル利用もできる
- 車中泊は道の駅・RVパーク・キャンプ場が中心となる
- 夏は混雑するため予約可能な施設が安心である
- 秋は紅葉と食を楽しめ、防寒対策が必須である
- 冬は氷点下が厳しく暖房設備と装備が重要である
- 春は桜や新緑を楽しめるが朝晩の冷え込みに注意が必要である
- 短期旅行は函館〜札幌を巡るコースが最適である
- 中期旅行は札幌から稚内まで北上するルートが魅力である
- 1週間の王道は道央+道東を周遊するルートである
- 道南+道央コースはフェリー利用者に便利である
- 道北+道東コースは最北端と知床を巡る絶景ルートである
- 10日以上あれば北海道一周のロング旅が可能である
- 帰路は函館・苫小牧・小樽・室蘭などフェリー港を選べる