キャンピングカー新車の値段を調べている方へ。キャンピングカーは高額なイメージがあるかもしれませんが、実は普通車と変わらない価格帯のモデルも存在します。この記事では、キャンピングカーのタイプ別の新車価格帯から、購入時に考慮すべき要素、さらには維持費や法的な側面、そして購入以外の選択肢まで、新車キャンピングカーに関するあらゆる情報を詳しく解説します。あなたの予算とライフスタイルにぴったりの一台を見つけるための参考にしてください。
ポイント
- キャンピングカーのタイプ別に新車価格帯がわかる
- 新車購入時に価格に影響を与える主要な要素を理解できる
- キャンピングカーの維持費や法的要件について知ることができる
- 新車購入以外のキャンピングカーを楽しむ方法がわかる
キャンピングカー新車購入の値段:タイプ別の相場と特徴
- はじめに:キャンピングカーは本当に「高額」なのか?
- キャンピングカーの価格帯とその多様性
- 主要なキャンピングカーの種類と新車価格相場
- 【タイプ別】軽キャンパーの新車価格と特徴
- 【タイプ別】バンコンの新車価格と特徴
- 【タイプ別】トラキャンの新車価格と特徴
- 【タイプ別】キャブコンの新車価格と特徴
- 【タイプ別】バスコンの新車価格と特徴
- 【タイプ別】フルコンの新車価格と特徴
- 【タイプ別】キャンピングトレーラーの新車価格と特徴
- 【タイプ別】海外製キャンピングカーの新車価格と特徴
はじめに:キャンピングカーは本当に「高額」なのか?
キャンピングカーに対して、「高額な乗り物」というイメージを持つ方は少なくないでしょう。しかし、実際には普通車とあまり変わらないような値段で購入できるタイプも存在します。
キャンピングカーの価格は、そのサイズや形状、搭載される装備によって多岐にわたります。例えば、軽自動車クラスから大型バスクラスまであり、価格も200万円前後から2,000万円近いものまで幅広く存在します。キャブコンのような一般的なキャンピングカーの価格は400万円から1,000万円台が主流ですが、軽自動車をベースにした「軽キャンパー」やバンを改造した「バンコン」では、100万円から200万円台で購入可能なモデルもあります。
この記事では、キャンピングカーのタイプ別の新車価格帯と、賢く購入するためのポイントを詳しくご紹介します。キャンピングカーの購入を検討されている方や、その価格について知りたい方は、ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の予算やライフスタイルに合った一台を見つける参考にしてください。
キャンピングカーの価格帯とその多様性
キャンピングカーの価格は一概に「いくら」と断言できるものではなく、非常に多種多様です。軽自動車クラスのコンパクトなモデルから、大型バスをベースにした広大なものまで存在し、その新車価格は200万円前後から2,000万円を超える車両まで幅広く展開しています。一般的なキャンピングカーの価格帯は300万円から1,000万円程度が目安とされています。
このような価格の多様性は、車両の種類、サイズ、搭載される装備や機能の充実度、そしてオプションやカスタマイズの有無など、さまざまな要因によって決まります。例えば、住居としての設備や、キッチン、ベッド、トイレなどの生活に必要なものが搭載されるため、その分の製造コストがかかります。また、大型の車両になるほど、ベース車両の価格や架装にかかる費用、さらには高品質な素材や特殊な技術の使用が価格を押し上げる要因となります。
主要なキャンピングカーのタイプ別に見てみると、価格帯に大きな違いがあります。
各タイプと価格帯の目安
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軽キャンパー: 軽自動車や軽トラックをベースにしたコンパクトなタイプで、200万円から400万円程度が新車価格の相場です。最も手頃な価格帯で、普通車と変わらない感覚で購入できる点が魅力です。
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バンコン: ハイエースなどのバンをベースにした、近年特に人気の高いタイプです。内装のみがキャンピングカー仕様で、普段使いも可能です。新車価格は200万円から800万円程度と幅広く、車中泊特化のシンプルなモデルで400万円前後、本格的な8ナンバー登録モデルで500万円から650万円程度が一般的です。
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トラキャン: ピックアップトラックの荷台にキャビンを搭載するタイプで、新車価格は200万円から800万円程度です。
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キャブコン: トラックのボディに居住スペースを架装した、キャンピングカーの王道ともいえるタイプです。広い居住空間が特徴で、新車価格は500万円から1,000万円程度が相場です。装備が充実したハイエンドモデルでは、乗り出し価格が1,000万円を超えることも珍しくありません。
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バスコン: マイクロバスをベースにし、広い居住空間と高い走行性能が魅力です。新車価格は1,000万円以上と高額になり、1,000万円から2,000万円程度が目安です。
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フルコン: 一部の部品を除き、すべてビルダーが制作するキャンピングカーの最高峰とされ、豪華な内装と快適性が特徴です。日本では流通が少なく、海外からの輸入が主で、新車価格は1,000万円以上、中には2,000万円を超える車両も存在します。
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キャンピングトレーラー: 車で牽引する「走る部屋」とも称されるタイプで、使用しない時に切り離しが可能です。新車価格はコンパクトなもので200万円程度から、内装やサイズによって200万円から1,000万円程度まで幅があります。
これらの基本価格に加えて、FFヒーター、サイドオーニング、ソーラーパネル、大容量サブバッテリー、家庭用エアコンといったオプションを追加したり、内装をカスタマイズしたりすることで、購入価格は大きく変動します。オプションパーツだけで100万円から200万円の上乗せになることも珍しくありません。ジャパンキャンピングカーショーの展示車で見られたように、車両本体価格とオプション込みの展示車価格で倍近い差が出ることもあります。このように、キャンピングカーの価格は、その仕様や選択肢によって大きく異なり、購入者のニーズや予算に合わせて幅広い選択が可能です。
主要なキャンピングカーの種類と新車価格相場
キャンピングカーは、そのサイズや機能、ベース車両によって非常に多様な種類が存在し、それに伴い新車価格も大きく異なります。一般的に、新車のキャンピングカーは300万円から1,000万円程度が目安とされていますが、中には200万円前後で購入できる手頃なタイプから、2,000万円を超える高級モデルまで幅広く展開しています。
ここでは、主なキャンピングカーの種類とそれぞれの新車価格相場、特徴をご紹介します。
軽キャンパー
軽キャンパーは、軽自動車や軽トラックをベースにしたコンパクトなキャンピングカーです。その新車価格は200万円から400万円程度が相場とされています。最も手頃な価格帯であり、普通車と変わらない感覚で購入できる点が大きな魅力です。1~2人程度の旅行に適しており、街乗りやアウトドア問わず気軽に利用できるため、近年非常に人気を集めています。軽キャンパーの中にも、軽バンの内装をキャンピングカー仕様にした「バンコンタイプ」は200万円から250万円、軽トラックの荷台に居住空間を架装した「キャブコンタイプ」は300万円から400万円と、タイプによって価格に違いがあります。ただし、車内スペースが狭く、搭載できる装備が簡易的であるため、長期間のキャンプや大人数での利用には不向きな場合があります。
バンコン
バンコンは、トヨタ・ハイエースなどのバンやワンボックスをベースに、内装をキャンピングカー仕様に改造したタイプです。外観は通常の車とほとんど変わらないため、普段使いも問題なくこなせる汎用性の高さが特徴で、近年最も人気の高いキャンピングカーです。新車価格は200万円から800万円程度と幅広いですが、具体的には、車中泊に特化したシンプルなモデルで400万円前後、本格的な装備を備えた8ナンバー登録のモデルで500万円から650万円程度が一般的です。走行性能が高く、長距離移動にも向いているメリットがあります。しかし、キャブコンに比べると居住スペースは劣り、ハイエースをベースにする場合は盗難のターゲットになりやすいというデメリットもあります。
トラキャン
トラキャンは、ピックアップトラックの荷台部分に居住用のキャビンを搭載するキャンピングカーです。キャビンは取り外しが可能で、キャンピングカー機能が不要な際はトラック単体で普段使いができる点が大きなメリットです。また、トラキャン自体は自動車ではなく荷物扱いとなるため、車検などがなく、維持費が比較的少なく済むとされています。新車価格はベースとなるピックアップトラックによって大きく変動し、200万円から800万円程度の幅があります。ただし、キャビンを置いておくスペースが必要となる点や、走行中はキャビンに乗車できないという点がデメリットとして挙げられます。
キャブコン
キャブコンは、トラックの運転席部分を残してボディ部分に居住スペースを架装した、キャンピングカーの王道ともいえるタイプです。広い居住空間が確保されており、キッチン、ベッド、トイレ、シャワーなどの生活設備を充実させることが可能です。そのため、ファミリーなど大人数での利用や長期滞在に適しています。新車価格は500万円から1,000万円程度が相場ですが、コンパクトなライトキャブコンは500万円から600万円、一般的なキャブコンは600万円から1,000万円とサイズによって価格が異なります。装備が充実したハイエンドモデルでは、乗り出し価格が1,000万円を超えることも珍しくありません。一方で、車高が高いため横風の影響を受けやすく、走行安定性が劣る場合があるというデメリットも指摘されています。
バスコン
バスコンは、マイクロバスをベース車両としたキャンピングカーで、その車体の長さを活かした圧倒的な広い居住空間が最大の魅力です。高い走行性能と乗り心地の良さも特徴で、多くのキャンピングカーユーザーが「いつかは乗りたい」と憧れるタイプです。新車で購入する場合の価格は1,000万円以上と高額になり、一般的なモデルで1,000万円から1,300万円程度、さらにハイエンドなモデルでは2,000万円を超える車両も存在します。しかし、車体が大きいため運転には慣れが必要で、停車できる駐車場が限られるという課題もあります。
フルコン
フルコンは、一部の部品を除き、すべてビルダーが制作するキャンピングカーの最高峰とされ、豪華な内装と快適性が特徴です。日本では流通が少なく、海外からの輸入が主で、新車価格は1,000万円以上、中には2,000万円を超える車両も存在します。
キャンピングトレーラー
キャンピングトレーラーは、車で牽引する「走る部屋」とも称されるタイプで、使用しない時に切り離しが可能です。新車価格はコンパクトなもので200万円程度から、内装やサイズによって200万円から1,000万円程度まで幅があります。
海外製キャンピングカー
海外製のキャンピングカーは、広大な土地を持つ国で発展してきた背景から、日本国内のモデルに比べて車両サイズが大きく、豪華な設備が充実している傾向にあります。新車価格は1,000万円から5,000万円程度が相場とされており、特に「クラスA」と呼ばれるタイプ(日本でいうフルコンに相当)は1,000万円からスタートするとされています。フィアット・デュカト、メルセデス・ベンツ・スプリンター、イヴェコ・デイリーなどをベースにしたモデルが人気です。快適性や走行性能に優れるメリットがある一方で、日本製に比べてメンテナンス費用が高くなる場合があることや、日本では右ハンドルが一般的なため、左ハンドルの輸入車は運転に慣れが必要になる場合がある点が考慮すべき点です。
これらの新車価格はあくまで車両単体の目安であり、FFヒーターやサイドオーニング、ソーラーパネル、大容量サブバッテリー、家庭用エアコンなどのオプション装備を追加することで、購入価格はさらに大きく変動します。オプションだけで100万円から200万円が上乗せされることも珍しくありません。そのため、購入の際は車両本体価格だけでなく、必要なオプションを含めた**「乗り出し価格」**で比較検討することが重要です。
【タイプ別】軽キャンパーの新車価格と特徴
軽キャンパーは、その名の通り、軽自動車や軽トラックをベース車両としたコンパクトなキャンピングカーです。その手軽さから、近年ではキャンピングカーの中でも特に高い人気を集めています。
新車価格相場と価格帯の内訳
軽キャンパーの新車価格は、一般的に200万円から400万円程度が相場とされています。これはキャンピングカーのタイプの中で最も手頃な価格帯であり、普通車とあまり変わらない感覚で購入できる点が大きな魅力です。
軽キャンパーの中でも、ベース車両や架装方法によって価格に違いがあります。例えば、軽バンや軽ワゴンの内装をキャンピングカー仕様に架装した「バンコンタイプ」の軽キャンパーは、200万円から250万円程度で購入可能です。一方、軽トラックの荷台に居住空間となるシェルをドッキングした「キャブコンタイプ」の軽キャンパーは、300万円から400万円程度と、より高額になります。これは、大がかりな架装が施されているためです。
軽キャンパーの主な特徴とメリット
軽キャンパーの最大のメリットは、そのコンパクトな車体による優れた機動性と、維持費の安さにあります。軽自動車規格であるため、普通車に比べて維持費が安く抑えられます。車体が小さいため、街乗りや細い山道での走行、駐車のしやすさといった点でも普段使いの車に近い感覚で利用でき、非常に汎用性が高いです。旅先で気になる場所に気軽に立ち寄れる機動力も魅力の一つとされています。
軽キャンパーは、1人から2人程度の少人数での旅行に最適なタイプです。長期間の旅行でなければ、必要な設備が備わっているため快適に過ごすことができます。また、釣り道具の収納に適したモデルやペットとの旅行に適したモデルなど、特定の目的に特化したバリエーションが多いことも特徴です。
考慮すべき点(デメリット)
一方で、軽キャンパーは車体がコンパクトであるため、車内スペースが狭く、搭載できる装備が簡易的になる傾向があります。大人数での利用や、長期間にわたる本格的なキャンプや車中泊には不向きな場合があります。
また、軽自動車のエンジン(特に660ccのNAエンジン)をベースとしているため、パワー不足を感じやすいという声もあります。高速道路での長距離移動や坂道では、疲労を感じやすく、スピードが出にくい、横風に煽られやすい、登坂車線に逃げることが多い、といった走行性能に関する課題が指摘されています。長距離走行での快適性や居住性も、普通車に比べて劣るとされています。
ベース車両の例
軽キャンパーのベースとなる車種としては、以下のようなものが人気です。
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スズキ・エブリイ
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ダイハツ・ハイゼット
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ダイハツ・アトレー
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トヨタ・ピクシスバン
軽キャンパーは、その手軽さと維持費の安さから、キャンピングカー初心者やソロキャンパー、または夫婦での利用を考えている方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。購入の際には、自身の利用目的や、車中泊に求める快適性のレベルを考慮し、必要な装備を吟味することが重要です。
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【タイプ別】バンコンの新車価格と特徴
ベースはハイエース ¥5,491,000〜
バンコン(バンコンバージョン)は、トヨタ・ハイエースや日産・キャラバンといったバンやワンボックス車をベース車両とし、その内装をキャンピングカー仕様に架装したキャンピングカーです。その外観は通常のミニバンとほとんど変わらず、普段使いも可能であるため、近年ではキャンピングカーの中でも特に高い人気を集めています。
新車価格相場と価格帯の内訳
バンコンの新車価格は、一般的に200万円から800万円程度と幅広い相場を持っています。より具体的な目安としては、400万円から650万円程度が一般的とされています。
価格は、ベースとなる車両の車種、搭載される装備の種類、および内装の仕様によって大きく異なります。例えば、車中泊に特化したシンプルなモデルであれば400万円前後で購入できる一方、本格的な装備を備え8ナンバー登録されたモデルは500万円から650万円程度が相場です。
人気のベース車種ごとの価格例は以下の通りです。
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トヨタ・ハイエースをベースにしたモデル: 400万円から650万円。フルオプションを搭載すると1,000万円を軽く超えることもあります。
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日産・キャラバンをベースにしたモデル: 450万円から600万円。
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ホンダ・N-VANをベースにしたモデル: 350万円から500万円。
トイレ、シャワー、冷蔵庫、エアコン、ソーラーパネルなどの装備を追加すると、価格が100万〜300万円程度上がることは珍しくありません。特に家庭用エアコン(インバーター付き)や電気系統強化(リチウムイオンバッテリー)は高額で、100万円単位の上乗せになります。
バンコンの主な特徴とメリット
バンコンの最大の魅力は、その高い汎用性にあります。外観が普通車とほぼ同じであるため、普段の買い物や通勤から休日のレジャー、長期旅行まで、幅広い用途で活用できます。車高が比較的低く、立体駐車場にも収まる車種が多いのも利点です。
走行性能においても、バンコンは優れた特性を持っています。軽キャンパーやキャブコンと比較して、運転しやすく、乗り心地も良いため、長距離移動にも適しています。ベース車両の車体を直接加工することが少ないため、過積載になりにくく、安全性が高い点もメリットとして挙げられます。
室内空間については、軽キャンパーよりは広く、家族(3~4人程度)での利用に適しています。車内にはエアコン、FFヒーター、冷蔵庫付きキッチン、ソーラーパネル、トイレスペースなど、キャンピングカーとしての主要な装備をほとんど搭載可能です。また、各キャンピングカービルダーから多種多様なモデルが提供されており、選択肢が豊富です。
考慮すべき点(デメリット)
バンコンは、キャブコンやフルコンといった大型キャンピングカーに比べると、居住スペースの広さで劣ることがあります。特に4人以上の家族や多くの荷物を積む場合には、手狭に感じる可能性があります。また、一部のハイルーフ架装車を除き、車内で完全に直立したり、本格的な調理を行ったりすることは難しい場合もあります。
装備の面では、キッチン、シンク、トイレなどが実用的に使えるのは、スーパーロングベースのような一部の大型モデルに限られる傾向があります。
また、ベース車両として人気の高いハイエースは、海外や中古市場での需要が高いため、盗難のターゲットになりやすいというデメリットも指摘されています。日本損害保険協会の調査では、ハイエースが自動車盗難車種のトップ3にランクインしています。
さらに、ポップアップルーフを備えたモデルは、開放感がある一方で、雨漏りのリスクが懸念されることがあります。
主なベース車両
バンコンのベース車両として人気が高いのは、以下の車種です。
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トヨタ・ハイエース
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日産・キャラバン
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ホンダ・N-VAN
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トヨタ・ライトエース
バンコンは、その汎用性の高さから、キャンピングカー初心者や普段使いも兼ねたいと考えるユーザーにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。購入時には、自身の利用目的や予算を考慮し、最適なモデルを検討することが重要です。
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【タイプ別】トラキャンの新車価格と特徴
トラキャン(トラックキャンパー)は、ピックアップトラックの荷台部分に居住空間となる「キャビン」を搭載したキャンピングカーです。アメリカではポピュラーなタイプとして知られていますが、日本では所有者が少ないものの、その独特な見た目からコアなファンに支持されています。トラキャンは「ピックアップキャビン」とも呼ばれます。
新車価格相場と価格帯の内訳
トラキャンの新車価格は、一般的に200万円から800万円程度と幅広い相場を持っています。この価格の幅は、ベースとなるピックアップトラックの車種によって大きく変動するためです。例えば、軽トラックをベース車両にしたトラキャンであれば、中古市場では100万円から300万円程度が平均的な価格とされています。
トラキャンの主な特徴とメリット
トラキャンの最大のメリットは、そのキャビンが自由に取り外し可能である点です。これにより、キャンピングカーとしての機能が必要ない時にはキャビンを降ろして通常のトラックとして使用でき、普段使いとレジャーでの使い分けが容易になります。例えば、旅行先のキャンプ場でキャビンを下ろして滞在し、トラックだけで身軽に周辺の観光地を巡るといった楽しみ方が可能です。また、トラキャン自体は自動車ではなく荷物として扱われるため、車検などがなく、比較的維持費を抑えられるというメリットもあります。
考慮すべき点(デメリット)
一方で、トラキャンにはいくつかの考慮すべき点があります。キャビンを取り外して使用するメリットがある反面、取り外したキャビンを保管するための十分なスペースが必要となります。また、安全上の理由から、走行中は居住スペースであるキャビンに乗車することができないという点が、他の自走式キャンピングカーとの大きな違いでありデメリットとして挙げられます。

主なベース車両
トラキャンのベース車両として人気が高いのは、以下の車種です。
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トヨタ・ハイラックス(ピックアップトラック)
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いすゞ・エルフ(小型トラック)
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日産・NP300ナバラ(ピックアップトラック・逆輸入や並行輸入)
【タイプ別】キャブコンの新車価格と特徴
キャブコン(キャブコンバージョン)は、トラックの運転席部分(キャブ)を残し、その荷台部分に居住空間となるシェルを架装したキャンピングカーです。キャンピングカーと聞いて多くの人が想像する、いわゆる「王道」のタイプと言えます。
新車価格相場と価格帯の内訳
キャブコンの新車価格は、一般的に400万円から1,200万円程度と幅広い相場を持っています。これはベース車両の車種や架装内容、搭載される装備の種類によって大きく変動します。
具体的な価格帯の内訳は以下の通りです。
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ライトキャブコン(コンパクトサイズ): 軽トラックや小型トラックをベースにしており、450万円から600万円程度が目安とされています。
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一般的なキャブコン: トヨタ・カムロードやハイエースのボディカットモデルなどをベースにしたものが多く、600万円から1,000万円程度が相場です。ナッツのクレアやバンテックのジルなどがこの価格帯に該当します。
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ハイエンドモデル: 装備を充実させたり、いすゞ・エルフなどの大型トラックをベースにしたモデルでは、1,000万円を超えることも珍しくありません。特に、いすゞ・エルフベースのモデルは2,000万円程度に達することもあります。
オプション装備を追加すると、車両本体価格に加えて100万円から200万円程度の上乗せとなることもあります。
キャブコンの主な特徴とメリット
キャブコンの最大の魅力は、その広い居住空間です。大人数、特にファミリーでの利用に適しており、室内高が2m前後あるモデルも多く、車内で窮屈さを感じずに直立して過ごすことができます。これにより、雨や雪など悪天候時でも車内で快適に過ごせるという利点があります。
室内にはソファや電子レンジなどの家電、さらにトイレやシャワーといった水回り設備を設置することが可能で、長期の旅行でも快適な生活を送ることができます。収納スペースも豊富に確保されており、多くの荷物を持ち運びたい場合に特に適しています。中にはバイクを1台積載できるようなモデルも存在します。
また、国産のキャブコンの多くは全長5m、全幅2m程度のサイズで製造されているため、一般的な駐車場に収まることも多く、日本の道路事情でも比較的扱いやすいとされています。

考慮すべき点(デメリット)
一方で、キャブコンにはいくつかのデメリットも存在します。走行性能はバンコンや軽キャンパーに劣る傾向があり、車高が高いため、スピードが出にくく、ブレーキ性能やハンドル操作も劣る場合があります。重心が高いため、横風の影響を受けやすい点も挙げられます。乗り心地はトラックをベースとしているため、特に後部座席では硬く、路面の段差による振動を感じやすいとされています。ただし、タイヤや空気圧の調整、エアサスなどのカスタマイズで足回りを強化することは可能です。
車高が2.1mを超えると立体駐車場は利用できず、2.5mを超えると看板や高架に注意が必要になるなど、駐車場所に制限がある場合があります。また、多くの装備を搭載しているため、維持費としてタイヤの点検や交換費用が小まめに必要になることがあります。
主なベース車両
キャブコンの主なベース車両としては、以下のようなトラックやカットされたワンボックス車が挙げられます。
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トヨタ・カムロード
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トヨタ・ハイエース(ボディカットモデル)
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いすゞ・エルフ(Be-cam含む)
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日産・アトラス
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マツダ・ボンゴトラック(OEM含む)
キャブコンは、その快適な居住空間と多様な設備から、家族やグループでの長期旅行に特に適したキャンピングカーと言えるでしょう。購入を検討する際は、予算と利用目的に合わせて、車両の走行性能や維持費も考慮に入れることが重要です。
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【タイプ別】バスコンの新車価格と特徴
バスコン(バスコンバージョン)は、マイクロバスをベース車両として、その車体の後部や内装に居住空間を架装したキャンピングカーです。キャンピングカーの中でも「走る一軒家」と称されるほど、その広い居住空間と豪華な設備が魅力であり、多くのキャンピングカーユーザーが「いつかはバスコン」と憧れる最高峰のカテゴリーとされています。
新車価格相場と価格帯の内訳
バスコンの新車価格は、一般的に1,000万円から2,000万円程度が相場とされています。ただし、搭載される装備や架装内容、ベース車両の選定によって価格は大きく変動します。
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一般的価格帯: 1,000万円から1,300万円程度のモデルが一般的です。
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ハイエンドモデル: いすゞ・エルフなどの大型トラックをベースにしたモデルや、マイクロバスのボディ後部をカットして居住用シェルを一体化した「セミフルコン」と呼ばれるタイプでは、1,500万円前後に達し、装備が充実したハイエンドなモデルでは2,000万円を超えることも珍しくありません。
バスコンが高額になる主な理由としては、ベースとなるマイクロバスの車両価格自体が高いこと(例えばトヨタ・コースターの標準ボディは700万円以上)、広大な室内空間に多くの架装を施す必要があること、そして家庭と同様の快適さを追求するために充実した装備が搭載されることなどが挙げられます。中古のマイクロバスをベースにDIYで内装をカスタマイズする選択肢もあり、その場合は100万円から300万円程度で購入できる場合もあります。
バスコンの主な特徴とメリット
バスコンの最大のメリットは、その圧倒的な居住空間の広さです。車内には大人数がゆったりと過ごせるスペースが確保されており、例えば10人前後が乗車可能なモデルも存在します。室内高も十分にあるため、車内で窮屈さを感じずに直立して過ごすことができます。これにより、長期の旅行でも快適な生活を送ることができ、ソファや電子レンジなどの家電、さらにトイレやシャワーといった水回り設備を設置することが可能です。
また、バスをベースとしているため、走行性能も非常に高い点が特徴です。排気量の多いエンジンと大きなタイヤを搭載しているため、安定した走行が可能で、高速道路や坂道でも十分なスピードを維持できます。フロントガラスが大きく視界が良好なため、運転の快適性も高まります。乗り心地も一般的なトラックベースのキャンピングカーに比べて良好です。
さらに、多くのバスコンは乗車定員が10人以下であるため、普通免許で運転できるモデルも少なくありません。内装は他のキャンピングカータイプと比較して高級感があるモデルが多く、キャンピングカーをセカンドハウスのように使いたいと考えるユーザーに適しています。ソーラーパネルや大容量発電機などの重い装備を搭載しても、走行が不安定になりにくいという利点もあります。

考慮すべき点(デメリット)
バスコンのデメリットとしては、その大きな車体サイズが挙げられます。全長6~7mに達する車両も多いため、運転には慣れが必要であり、カーブを曲がる際の軌道が普通車とは大きく異なるため、慎重な操作が求められます。また、車体が大きいために駐車できる場所が限られることがあり、駐車場を探す手間がかかる場合があります。立体駐車場はほとんど利用できません。
冬場の利用においては、窓の処理が断熱性に大きく影響し、ガラスのみの車両では寒さや結露に悩まされる可能性があります。ベース車両によっては4WDが選択できない場合もあります(例: トヨタ・コースター)。
主なベース車両
バスコンの主なベース車両には、以下のようなマイクロバスが挙げられます。
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トヨタ・コースター
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日産・シビリアン
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三菱ふそう・ローザ(4WDモデルも存在します)
バスコンは、その豪華さと快適性から長期の旅行や大人数での利用に最適なキャンピングカーですが、その高額な価格と運転の習熟が必要となる点も考慮して検討することが重要です。
【タイプ別】フルコンの新車価格と特徴
フルコン(フルコンバージョン)は、キャンピングカー専用に設計されたフレームやエンジンをベースに、居住空間のすべてをビルダーが独自に製造するキャンピングカーです。その圧倒的な快適性から「走る一軒家」と称され、キャンピングカーの最高峰に位置づけられるタイプです。まるで自宅がそのまま移動しているかのような豪華な内装と快適さが特徴とされています。
新車価格相場と価格帯の内訳
フルコンの新車価格は、一般的に1,000万円以上と非常に高額なカテゴリーに属します。中には2,000万円を超える車両も珍しくありません。2023年9月13日時点の相場では、2,000万円から3,000万円程度とされています。車両の価格は、ベースとなる車種(フレーム)、搭載される装備の種類や仕様、車内レイアウト、追加されるオプションによって大きく変動します。
フルコンの主な特徴とメリット
フルコンの最大の魅力は、その圧倒的に広い室内空間と充実した設備にあります。車内は大人数がゆったりと過ごせる広さを持ち、十分な室内高が確保されているため、窮屈さを感じずに直立して過ごすことができます。これにより、長期の旅行でも自宅にいるかのような快適な生活を送ることが可能で、高級ホテル並みの設備が備えられているモデルも存在します。
また、キャンピングカー専用に作られたフレームやエンジンを使用しているため、重量のある車体でも安定した走行が可能であり、居住性と走行性能の両方が優れている点が大きなメリットです。

考慮すべき点(デメリット)
フルコンの主なデメリットは、その非常に高額な価格です。また、日本ではあまり販売されている数が少ないため、海外からの輸入となるケースが多く、中古車両が市場に出回ることはほとんどありません。車検の際には、キャンピングカー特有の車検基準を満たす必要がある点も考慮が必要です。
主なベース車両
フルコンは、キャンピングカー専用に開発されたフレームやエンジンを基に製造されます。一部のモデルでは、トヨタ・コースター、日産・シビリアン、三菱ふそう・ローザといったマイクロバスのフレームなどが活用されることもあります。輸入キャンピングカーの「クラスA」が日本のフルコンに該当するとされており、フィアット・デュカト、メルセデス・ベンツ・スプリンター、イヴェコ・デイリーなどのシャシーをベースにしたモデルが人気です。これらの車両は、日本の公道では走行が難しいほど巨大なものも含まれます。
【タイプ別】キャンピングトレーラーの新車価格と特徴
キャンピングトレーラーは、それ自体にエンジンを持たず、自動車(ヘッド車)で牽引される箱型の居住空間を持つキャンピングカーの一種です。このタイプは「走る部屋」とも表現され、使用しない時にはヘッド車と切り離すことができるため、柔軟な使い分けが可能な点が大きな特徴です。
新車価格相場と価格帯の内訳
キャンピングトレーラーの新車価格は、一般的に100万円から1,000万円程度と幅広い相場を持っています。価格はトレーラーの種類、装備、サイズ、内装の充実度によって大きく変動します。
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小型・コンパクトタイプ: 比較的シンプルな構造やサイズのトレーラーであれば、200万円程度から購入可能です。牽引免許が不要な750kg以下のモデルは、200万円から350万円程度が目安とされています。中には、軽自動車サイズのポップアップルーフ付きで168万円、普通車サイズの輸入トレーラーで200万円程度のモデルも存在します。
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中・大型タイプ: 設備が充実したモデルや、より広い空間を持つタイプでは価格が上昇します。具体的には、キャンピングトレーラーが100万円から500万円、バンクトレーラーが200万円から600万円、フルトレーラーが500万円から1,000万円といった価格帯が示されています。
中古のキャンピングトレーラーは、100万円から300万円程度が平均的な価格で市場に出回っています。
キャンピングトレーラーの主な特徴とメリット
キャンピングトレーラーの最大のメリットは、ヘッド車とトレーラーを切り離して運用できる点です。目的地に到着後、トレーラーを設置して拠点とし、ヘッド車だけで身軽に周辺の観光や買い出しに出かけることができます。これにより、キャンピングカー特有の運転の制約を現地での移動において解消できる利便性があります。
また、すでに自家用車を所有している場合、その車をヘッド車として活用できるため、自走式キャンピングカーを新車で購入するよりも初期費用を抑えられる可能性があります。キャンピングトレーラーは、車内スペースが広く、就寝、調理、洗面といった設備が充実しているモデルが多いため、長期間の旅行や家族でのキャンプにおいて高い居住性を提供します。さらに、サイズや内装の選択肢が非常に豊富で、自身の理想に合わせたカスタマイズがしやすいという魅力もあります。

考慮すべき点(デメリット)
キャンピングトレーラーにはいくつかの注意点も存在します。まず、日本の法律では走行中にトレーラー部分に乗車することは禁止されています。移動中はヘッド車に乗る必要があります。また、トレーラーの総重量が750kgを超える場合、牽引免許が必要になります。
牽引運転自体にも慣れが必要であり、特にバック操作は非常に難しいと感じるユーザーが多いです。一般的な車とは運転感覚が大きく異なるため、習熟には時間がかかる可能性があります。
維持費の面では、牽引車とトレーラーそれぞれに自動車税や車検代、保険代がかかるため、自走式キャンピングカーよりも高くなる傾向があります。燃費も悪化し、高速道路の料金や駐車料金、フェリー代も割高になることが多いです。ただし、トレーラーの使用頻度が低い場合は、初期費用の安さから結果的にコストを抑えられる可能性もあります。
その他、自宅周辺の道路が狭いと牽引した状態でのアクセスが困難になることや、設置・撤収作業が手間になるという意見もあります。内装に使用される合板などの素材によっては、荒れた路面での走行時にビス止め部分が緩み、家具や設備が外れるといった修理が必要になるケースも報告されています。
【タイプ別】海外製キャンピングカーの新車価格と特徴
海外製キャンピングカーは、広大な国土を持つ欧米などで発展した文化を背景に、日本製に比べて圧倒的なサイズと居住性を誇ります。その豪華さから「走る一軒家」と称されることもあり、まるで自宅がそのまま移動しているかのような快適さを提供します。日本ではあまり流通していない巨大な車両も存在し、日本の公道では走行が難しいほど大きいものもあります。
新車価格相場と価格帯の内訳
海外製キャンピングカーの新車価格は、非常に高額なカテゴリーに属し、一般的に1,000万円から5,000万円程度が相場とされています。車両の価格は、ベースとなる車種、搭載される装備の種類や仕様、内装の豪華さ、そしてブランドによって大きく変動します。
例えば、ベース車両別の価格帯は以下の通りです。
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フィアット・デュカトをベースにしたモデル: 1,000万円から3,000万円
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メルセデス・ベンツ・スプリンターをベースにしたモデル: 1,500万円から4,000万円
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イヴェコ・デイリーをベースにしたモデル: 2,000万円から5,000万円
特に、高級な「クラスA」に分類されるようなフルコンタイプの輸入車は、1,000万円から始まり、中には2,000万円を超える車両も珍しくなく、3,000万円に達するものもあります。オプションやカスタマイズによっても価格はさらに上昇します。
海外製キャンピングカーの主な特徴とメリット
海外製キャンピングカーの最大の魅力は、その圧倒的に広い室内空間と充実した設備にあります。車内は大人数がゆったりと過ごせる広さを持ち、十分な室内高が確保されているため、窮屈さを感じずに直立して過ごすことができます。キッチン、トイレ、シャワーなどの設備が充実しているモデルが多く、高級ホテル並みの内装や機能性を持つものも存在し、長期間の旅行でも自宅にいるかのような快適な生活を送ることが可能です。
また、キャンピングカー文化が根付いた国で製造されているため、使い勝手、機能性、デザイン性に優れている点が特徴です。ベースとなるシャシーの容量が大きいため、重量のある車体でも安定した走行が可能であり、居住性と走行性能の両方が優れている点もメリットとして挙げられます。

考慮すべき点(デメリット)
海外製キャンピングカーにはいくつかの注意点も存在します。まず、その非常に高額な価格が挙げられます。次に、日本の道路事情には合わない巨大なサイズの車両も多く、取り回しに苦労したり、駐車スペースの確保が難しかったりする場合があります。
維持費の面では、メンテナンス費用が日本製に比べて高くなる傾向があります。特に、日本に正規輸入代理店がないベース車両(例:フィアット・デュカト)の場合、部品の調達が困難で時間がかかり、修理費用も高額になる可能性があります。また、部品が単体ではなく周辺機器とのアセンブリ交換になるケースも多いとされます。
さらに、多くが左ハンドルであるため、日本の右側通行に慣れたドライバーにとっては運転しづらく感じることもあります。燃費が悪く、税金も高めであるといった点も考慮が必要です。
主なベース車両と分類
海外製キャンピングカーは、そのサイズや構造によって「クラス」に分類されることがあります。
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クラスA: 日本でいう「フルコン」に該当し、キャンピングカー専用に設計されたフレームやエンジンをベースに、居住空間がすべてビルダーによって製造される最高峰のタイプです。
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クラスB: 日本でいう「バンコン」に該当し、バンやワンボックス車をベースに内装をキャンピングカー仕様にしたものです。
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クラスC: 日本でいう「キャブコン」に該当し、トラックの運転席部分を残してボディに居住スペースを架装したものです。
主要なベース車両としては、欧州製ではフィアット・デュカト、メルセデス・ベンツ・スプリンター、イヴェコ・デイリーなどが人気です。これらのシャシーをベースにしたモデルは、国産に比べてサイズが大きいものの、装備やレイアウトが日本人でも使いやすいものが多いとされています。アメリカ製では、より巨大な車両が多く、日本での流通は限定的です。正規代理店がある「ハイマー」「デスレフ」「バーストナー」などのブランドは、品質や信頼性が高いと評価されています。
キャンピングカー新車購入の値段:選択ポイントと注意点
- 新車価格に影響を与える主要な要素
- キャンピングカーにおけるトイレの種類と設置
- キャンピングカーの値引きは期待できる?
- キャンピングカーの維持費
- キャンピングカー購入時の考慮点
- キャンピングカーと法律・免許
- 新車キャンピングカー購入以外の選択肢
新車価格に影響を与える主要な要素
キャンピングカーの新車価格は、「高額なもの」というイメージを持たれがちですが、実際にはさまざまな要素によって大きく変動し、普通車と変わらないような価格帯のタイプも存在します。一般的な新車価格帯は300万円から1,000万円程度ですが、中には2,000万円を超える豪華なモデルも販売されています。これらの価格差は主に以下の要素によって生じます。
車両のタイプとサイズ
キャンピングカーの価格は、ベースとなる車両のタイプとそれに伴うサイズによって大きく変動します。一般的に、車体が大きくなり、それに伴い居住空間や設備が充実するほど、新車価格は上昇する傾向にあります。
例えば、軽自動車や軽トラックをベースとした軽キャンパーは、製造コストが抑えられるため最も手頃な価格帯となります。一方、マイクロバスをベースにしたバスコンや、エンジンや駆動部などを除きほぼすべてをキャンピングカー専用に設計・製造される最高峰のフルコンのような大型タイプは、ベース車両自体の価格が高額であり、広大な室内空間への大規模な架装、そして家と同様の快適さを追求するための充実した装備のコストが加わるため、高額になります。
このように、キャンピングカーのタイプとサイズは、その製造コスト、必要な架装の規模、および搭載可能な設備の範囲に直接影響し、結果として新車価格の大きな要因となります。
装備の充実度
キャンピングカーの価格は、搭載される設備の量と質によっても大きく変わります。キャンピングカーは、購入者の使い方やライフスタイルに合わせて一台一台作られるオーダーメイド品のような性質を持つため、オプション装備の選択が総額に大きく影響します。
キッチン、トイレ、シャワーといった水回り設備だけでなく、快適な寝室、豊富な収納スペース、そしてサブバッテリーやソーラーパネルといった電源設備が充実しているモデルほど、価格は高くなる傾向があります。例えば、FFヒーター、サイドオーニング、大容量サブバッテリー、家庭用エアコン、ソーラーパネルなどのオプションを追加すると、購入価格が100万円から200万円も上乗せされることは珍しくありません。車両本体価格が安くても、必要なオプションが全て追加設定の場合、結果的に総額が高くなるケースも多いため、「車両価格+オプションパーツ価格」の合計金額で比較検討することが重要です。
ベース車両とメーカー(ブランド)
キャンピングカーの基盤となるベース車両の種類や、製造メーカーやブランドも価格を左右する重要な要素です。
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国産ベース車両: トヨタのハイエースやカムロード、日産キャラバン、マツダタイタンなどが主要なベース車両として人気です。これらをベースにしたキャンピングカーは、メンテナンスが比較的容易で、日本の道路事情に適したサイズが多いというメリットがあります。
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輸入ベース車両: 広大な国土でキャンピングカー文化が発展した欧米製車両は、日本製に比べて圧倒的なサイズと居住性を誇ります。人気の高い欧州製ベース車両にはフィアット・デュカト、メルセデス・ベンツ・スプリンター、イヴェコ・デイリーなどがあり、新車価格は1,000万円から5,000万円程度と高額になる傾向があります。輸入車はデザイン性や機能性に優れる一方、日本の道路事情には合わないサイズのものや、部品代・修理代が高くなるなどメンテナンス費用が高くなる傾向があるといった注意点も存在します。
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ブランド: 「ハイマー」「デスレフ」「バーストナー」といった有名ブランドの車両は、品質や信頼性が高いと評価されており、価格も高めに設定されています。新車の場合、これらのメーカー保証やアフターサービスが充実していることも多いです。
これらの要素を総合的に考慮し、自身の予算や利用目的、ライフスタイルに合った一台を選ぶことが、キャンピングカー購入において重要となります。
キャンピングカーにおけるトイレの種類と設置
キャンピングカーには、キッチン、水道、トイレといった水回りの設備が整備されています。特に、大型の車両ではシャワーやトイレ、発電機などが備わっていることが多く、これにより長期滞在が可能になります。
トイレの主な種類
トイレの種類としては、主に以下の2つが挙げられます。
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カセットタイプ: 汚物タンクを車外から取り出して処理するタイプで、これにはボディ加工が必要です。
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ポータブルタイプ: 便座、洗浄用水タンク、汚水タンクが一体となったコンパクトな形状で、介護用とほぼ同じものです。バンコンのような狭いスペースでは、ボディ加工が不要なポータブルトイレがよく使われます。
また、トイレの汚物処理に関しては、タンクを取り外して処理するタイプ(国産車やヨーロッパ製に多い)と、車体下に排気口があり処理設備の上で直接排気するタイプ(アメリカ製に多い)があり、日本では取り外せるタイプが使いやすいとされています。ポータブルトイレ用の消臭剤や洗浄剤は外国製が多いですが、国産品を探す人もいます。
トイレの必要性と利用に関する意見
トイレの設置については、オーナー間でさまざまな意見があります。
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メリット:
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渋滞中や夜間、雨天時でもトイレの心配がなく、これはキャンピングカーの最大の利点の一つです。
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特に子供がいる家庭ではトイレが必需品だと考える人もいます。
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デメリット・不要論:
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トイレは便利だと認識されていても、処理が大変で結局使わなくなるという意見も多く、実際にパーキングエリアやコンビニなどで済ませるため、緊急時以外は使わないというオーナーもいます。
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トイレを含むシャワーやキッチンなどの排水は、法的に持ち帰って処理する必要があります。
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「寝るだけ」の利用であれば、トイレやキッチンは不要と考える人もいます。
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車両タイプとトイレの関係
トイレの設置は、キャンピングカーのタイプやサイズに大きく影響されます。
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軽キャンパー: 車内スペースが限られているため、トイレの設置はほぼ不可能とされています。
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バンコン: 通常はスペースが狭いものの、モデルやオプションによってはトイレスペースを設置して快適性を追求できます。しかし、実用的なトイレやシンクの設置は、スーパーロングベースの一部車種に限られる場合があります。
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キャブコン: 広い居住空間が確保されているため、トイレやシャワーなどの設備を備えつけることが可能です。多くのキャブコンでは、トイレやシャワー、FFヒーター、サイドオーニングなどがオプション装備となることが多いです。
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バスコン・フルコン: 車体が大きく居住空間が広いため、トイレを含む充実した設備を設置しやすいです。例えば、「6畳ワンルームアパート並みのバストイレ付き」の車両は、1,000万円以上する「クラスA」に該当します。
法的要件とトイレ
キャンピングカーを特殊用途自動車(8ナンバー)として登録するには、就寝設備、炊事設備に加えて給排水設備が必要とされており、これはトイレやシンクの機能と関連します。ただし、キッチンを装備していないとキャンピングカーの要件を満たさない場合があり、ベースカーによっては1ナンバー登録となり高速料金が割高になる可能性もある、という情報もあります。
価格への影響
トイレ、キッチン、シャワーなどの設備が充実しているキャンピングカーは、その分価格が高くなる傾向があります。新車のキャブコンにトイレやシャワー、サイドオーニングなどを装備すると、950万円から1,100万円程度の価格帯になることもあります。
キャンピングカーの値引きは期待できる?

キャンピングカーの新車購入において、値引きは基本的に期待できないと考えるのが一般的です。これは業界の「申し合わせ(暗黙のルール)」とも言われるほど、多くの販売店が頑なに値引きに応じない傾向にあるためです。
値引きが難しい主な理由としては、キャンピングカーが購入者の使い方やライフスタイルに合わせて一台一台作られるオーダーメイド品のような性質を持つことが挙げられます。特に、車両の「架装部分」、つまり居住スペースとして作り込まれる内装や設備は特注品であるため、一般の乗用車のように価格競争をさせるのが難しいのです。この点は、家電製品のようにどこで買っても同じものではない「家」の購入に例えられます。
ただし、直接的な価格の値引きはないものの、代替としてオプションのサービスが提供されるケースはあります。特に、キャンピングカーショーなどのイベント時には、普段は高額なオプション品であるソーラー充電システムやナビ、ETCセットなどがサービスとして付帯されることがあります。そのような場合でも、20万円程度の値引きが得られれば「ラッキー」と言えるほどです。
キャンピングカーを選ぶ際には、車両本体価格だけでなく、必要なオプションを含めた**「車両価格+オプションパーツ価格」の合計金額**で比較検討することが重要です。車両価格が安くても必要なオプションが全て追加設定だと総額が高くなることもあれば、車両価格が高くても必要なパーツが標準装備されていることで結果的に安く済むケースもあるためです。
キャンピングカーの維持費
キャンピングカーの購入を検討する際には、車両本体価格だけでなく、その後の維持にかかる費用や、自身の利用目的とライフスタイルに合わせた選び方が重要となります。
キャンピングカーの維持費は、一般的な乗用車と同様に税金、保険、メンテナンス費用がかかるほか、キャンピングカー特有の設備に関する費用も考慮する必要があります。
税金と保険
キャンピングカーの維持費には、一般的な車両と同様に税金と保険がかかりますが、キャンピングカー特有の扱いもあります。
税金
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自動車税・自動車重量税: キャンピングカーが分類される8ナンバー車は、軽自動車税や自動車税、自動車重量税が一般的な乗用車と比較して減額される傾向があります。例えば、自動車税は普通乗用車の排気量区分の約8割程度になることが一般的です。しかし、近年では税金が跳ね上がっているという見方もあります。軽キャンパーの場合、軽自動車税は10,800円です。8ナンバーの自動車税は、車種によっては年間4万円から7万円前後と高額になる場合もあります。自動車重量税は車検のたびに、次の車検までの年数分を前払いします。
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環境性能割: 2019年10月から自動車取得税の代わりに導入された税金で、自動車の環境性能に応じて課税額が変わります。
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固定資産税: キャンピングカーは「車両」として扱われるため、たとえ居住目的で使用しても固定資産税はかかりません。
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住民税: 住所不定でキャンピングカーを移動させながら生活する場合でも、免許更新や国民健康保険の加入が必須であるため、実家などを本籍地とし、適切に住民税を支払う必要があります。
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高速道路料金: 8ナンバー車であれば普通車と同額ですが、1ナンバー(貨物車登録)の場合は高額になります。キャンピングトレーラーを牽引する場合も高速代は高くなる傾向があります。
保険
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自賠責保険: 交通事故時の対人賠償を補償するもので、自動車を運転する上で加入が義務付けられています。
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任意保険: 一般の乗用車に比べて割高になる傾向があり、一部の保険会社では8ナンバー車の契約自体を受け付けていないことがあります。特に車両保険を付帯する際には注意が必要です。多くの保険会社では、架装部分の費用が考慮されず、ベース車両の価格でしか保険をかけられない場合があります。キャンピングカー専門の保険会社も存在しますが、年間保険料が高額になる傾向があります。年間保険料は、車両や加入条件(ゴールド免許割引、セカンドカー割引、運転者限定など)によって変動しますが、10万円台から20万円台となることが多いです。軽キャンパー(5ナンバー車)の場合、車両保険は軽自動車の車両本体価格分しか付けられず、加工費用はプラスできない場合があるため、注意が必要です。8ナンバー登録の正規のキャンピングカーであれば査定も違う可能性があります。
車検とメンテナンス
キャンピングカーの車検は、新車登録から2年ごとに実施されます。これは、一般的な乗用車(初回3年、以降2年)と比較して、初回が1年短いことを意味します。
車検や日常点検は、必ずしも車両を製造したビルダーでなければならないわけではなく、一般的な車検専門店でも対応可能です。ただし、エンジンや駆動系などのベース車両に関する整備はトヨタなどのディーラーでも対応できますが、キャンピングカー特有の架装部分や設備(FFヒーター、サブバッテリーなど)のメンテナンスは、キャンピングカー専門店でなければ難しい場合が多いです。
装備品の点検には法的な義務はありません(プロパンガス設備を除く)が、安全な利用のために定期的な点検が推奨されます。例えば、FFヒーターはシーズン前の動作確認、サブバッテリーは簡易チェッカーで電圧をモニターするなどの日常的なチェックが有効です。購入したビルダーが遠方である場合、日本RV協会(JRVA)に加盟しているビルダーであれば、最寄りの加盟店でアフターサービスを受けられるネットワークがあるため、安心材料となります。
その他の費用
燃料費は、キャンピングカーが一般的に燃費が悪いため、ランニングコストが高くなる主要因です。一般的な燃費はリッター6~8km程度です。また、大型のキャンピングカーは、自宅の駐車場に収まらない場合、専用の駐車場を契約する必要があり、追加費用が発生することがあります。高速道路の料金は、8ナンバー車であれば普通車と同額ですが、1ナンバー(貨物車登録)の場合は高額になります。キャンピングトレーラーを牽引する場合も高速代は高くなります。この他、車中泊施設の利用料や、レジャー活動に伴う費用も考慮する必要があります。
キャンピングカー購入時の考慮点
キャンピングカーの購入を検討する際は、多様なタイプや価格帯の中から、自身のニーズに合った一台を見極めることが重要となります。
予算設定とオプションの吟味
キャンピングカーの新車価格は300万円から1,000万円程度が一般的ですが、2,000万円を超える豪華なモデルも存在します。最初に明確な予算を設定することが、車両選びの重要な第一歩となります。
キャンピングカーは購入者のオーダーに合わせて作られるオーダーメイド品のような性質を持つため、オプション装備の選択が総額に大きく影響します。キッチン、トイレ、シャワー、寝室、収納スペース、電源設備(サブバッテリー、ソーラーパネルなど)、FFヒーター、サイドオーニングといった設備の充実度によって価格は変動し、オプションを追加することで100万円から200万円程度の上乗せは珍しくありません。本当に必要な機能や設備を見極め、「車両価格+オプションパーツ価格」の合計金額で比較検討することが賢明です。
新車か中古かの選択
新車は高価であるものの、メーカー保証やアフターサービスが充実しているというメリットがあります。一方で、中古車は新車よりも数十万~数百万円程度安く購入できる可能性があり、予算を抑えることができます。しかし、中古車、特に年数が古かったり走行距離が長い車両は、購入後に修理費用がかさむリスクがあるため、車両の状態を十分に確認することが重要です。キャンピングカーは特殊な車両であるため、信頼できるキャンピングカー専門店での購入が推奨されます。
メーカー・ブランドの検討
キャンピングカーの基盤となるベース車両の種類や、製造メーカー(ビルダー)やブランドも価格を左右する重要な要素となります。人気のあるメーカーやブランドは、品質や信頼性が高いと評価されており、価格も高めに設定される傾向があります。
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国産ベース車両: トヨタ・ハイエース、カムロード、日産キャラバンなど。メンテナンスが比較的容易で日本の道路事情に適したサイズが多いです。
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輸入ベース車両: フィアット・デュカト、メルセデス・ベンツ・スプリンターなど。広大な居住空間や優れたデザイン性を持つ一方で、高額でメンテナンス費用も高くなる傾向があります。
DIYの可能性
費用を抑えたい場合、中古のバスなどを購入して内装をDIYするという選択肢もあります。手間はかかるものの、新車よりも安価にキャンピングカーを所有できる可能性があるとされています。ただし、キャンピングカーとしての登録要件は厳しく、素人が一から登録可能な車両を作るのは難しい場合があるため、事前に情報収集が必要です。
その他の考慮点
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燃費と走行性能: キャンピングカーは一般的に車体が重く、燃費が悪い傾向にあります(リッター6~8km程度が目安)。また、走行性能も乗用車に劣ることが多く、特にキャブコンは車高が高く横風に弱い、ブレーキ性能やハンドル操作が劣るといったデメリットがあります。
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駐車スペース: 大型キャンピングカーは、自宅の駐車場に収まらない場合や、旅先での駐車スペース確保に苦労することがあります。
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ボディカラー: キャンピングカーに白が多いのは、FRP架装の塗装の難しさやコストを抑えるためと、熱を吸収しにくく車内の快適性を保つためです。
キャンピングカーと法律・免許

キャンピングカーの購入を検討する際には、車両本体価格や維持費だけでなく、関連する法律や必要な免許に関する知識も不可欠です。
キャンピングカーの法的定義と構造要件
キャンピングカーは、単に寝泊まりができる車両というだけでなく、日本では「特殊用途自動車(8ナンバー)」として法的に定義されています。この8ナンバーを取得するためには、車両に特定の設備が整っている必要があります。
具体的には、以下の設備が求められます。
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就寝設備: 大人用の就寝設備が車室内に一定数、構造、寸法で備わっていること。
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水道設備: 満足できる水道設備を有すること。
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炊事設備: 満足できる炊事設備を有すること。
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面積要件: 水道設備の洗面台などと炊事設備の調理台・コンロなど、およびこれらの設備を利用するための場所の床面への投影面積が0.5平方メートル以上あること。
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特殊設備の占有面積: 「特種な設備の占有する面積」に関する規定がある。
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脱着式設備の固定: 走行中に移動しないよう、確実に収納または固縛できるものであること。
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物品積載設備: 物品積載設備を有していないこと。
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コンロの常時装着: カセットコンロでも可能ですが、常に装着されていないと整備不良となり車検に通らないとされています。
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室内高: 現在は室内高が1,600mm以上必要とされています。かつて登録できた一部の車種(例:ランクル80)は、現在ではこの要件を満たせないため新規登録が困難です。
DIYでキャンピングカーを製作し、8ナンバー登録を目指す場合、これらの構造要件を満たす必要があり、専門的な知識や、時には車両メーカーが用意するような詳細な安全性を示す書類が必要となるため、個人で登録するのは非常に難しいとされています。キャンピングカーのビルダー(製造業者)は、ベース車両を購入し、自社オリジナルのシェルを架装して販売していますが、これは彼らがこれらの厳しい要件を満たすための専門的な工程を経ているからです。
必要な免許の種類
ほとんどのキャンピングカーは、普通自動車免許で運転可能です。特に、日本製のトラックベースのキャブコンの多くは、1トンまたは1.25トンのトラックをベースにしており、総重量が3.5トン未満に抑えられているため、普通免許で運転できます。新車のキャンピングカーで1,000万円以下の価格帯のものであれば、ほぼ間違いなく普通免許で運転できるでしょう。また、新車で販売されているキャンピングカーのほとんどはオートマチック車であり、AT限定免許でも問題なく運転できます。
しかし、全てのキャンピングカーが普通免許で運転できるわけではありません。車両総重量が5トンを超える大型のキャンピングカー(主にマイクロバスベースのバスコンや一部の大型フルコン、輸入車)を運転するには、中型免許以上が必要となります。マイクロバスをベースとしたバスコンの中には、乗車定員が10人以下であれば普通免許で運転できる車種もありますが、車体の長さが6〜7mと長くなるため、ある程度の運転技術が求められます。
また、キャンピングトレーラーを牽引する場合、トレーラーの総重量が750kgを超えると、別途牽引免許が必要になります。走行中はトレーラー部分に乗車することは法律で禁止されています。
新車キャンピングカー購入以外の選択肢
新車でキャンピングカーを購入する以外にも、キャンピングカーライフを楽しむための選択肢は複数存在します。予算や利用スタイルに応じて、さまざまな方法を検討できます。
レンタルキャンピングカー
キャンピングカーを所有する前に、まずレンタルで試してみることは非常に有効な選択肢です。これにより、実際の使用感を体験し、自分や家族の旅行スタイルに合ったキャンピングカーのタイプや必要な装備を見極めることができます。特に初めてキャンピングカーを検討する方にとっては、購入後の後悔を避ける上で役立ちます。
レンタル料金は、車種や利用期間、シーズンによって異なります。
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キャブコンの場合: レギュラーシーズンの平日で1日あたり1万5千円から2万5千円、ハイシーズンの土日祝日では2万5千円から4万円が目安です。
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よりコンパクトなバンコンや軽キャンパーは、キャブコンに比べてレンタル価格が安い傾向にあります。
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長期レンタルでは大幅な割引が適用されることもあります。
レンタルサービスでは、さまざまなタイプのキャンピングカーを体験できるため、実際に旅に出て「これが必要だった」「これは不要だった」といった具体的な気づきを得られます。また、購入後の維持費やメンテナンスの手間を考慮すると、年に数回の利用であればレンタルの方が費用を抑えられる可能性も指摘されています。
中古キャンピングカーの購入
新車は高額であるため、中古車は予算を抑えるための魅力的な選択肢です。中古の軽キャンパーであれば100万~150万円、バンコンであれば100万~500万円程度で購入できることがあります。しかし、中古車には注意すべき点も多く存在します。
中古車購入の注意点
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車両の状態: 年式が古かったり走行距離が長い車両は、購入後に修理費用がかさむ可能性があります。特に輸入車は部品調達が難しく、修理費用が高額になる傾向があります。購入前に車両状態をしっかりと確認することが非常に重要です。
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装備品の寿命: キャンピングカーは特殊な装備が多く、FFヒーターや冷蔵庫、ギャレー、サブバッテリーなどのパーツの寿命が切れると、修理ではなく交換が必要になり、結果的に費用が高くつく場合があります。サブバッテリーは鉛バッテリーの場合、2~3年が平均寿命とされ、使い方によっては1年未満で寿命を迎えることもあります。
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専門業者での購入: 中古車であっても、キャンピングカーは特殊な車両のため、一般的な中古車販売店ではなく、キャンピングカー専門店での購入が推奨されます。専門店であれば、ベース車両の整備だけでなく、架装部分や特殊装備のメンテナンスについても対応してくれる可能性が高いです。
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雹害車: 雹害を受けた車両の場合、ボディの凹みだけでなく、FRP架装部分のヒビや、ソーラーパネル、ルーフベントカバー、アンテナなどへのダメージも考慮する必要があります。
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リセールバリュー: 一般的な乗用車が年数を経ると価値が大きく下がるのに対し、キャンピングカーは特殊な車両であるため、年式が古くても比較的価値を維持しやすい傾向があります。特に人気の車種やオプションが充実している車両は、高値で売却できるケースもあります。ただし、売却時には業者によって査定額が異なるため、複数の専門業者に査定を依頼することが賢明です。
DIY(自作)によるキャンピングカー製作
自分でキャンピングカーを製作することも一つの選択肢です。YouTubeなどで製作過程が公開されるなど注目度も高く、新車よりも安価に自分好みのキャンピングカーを所有できる可能性があります。
DIY製作の課題と考慮点
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法的定義と登録要件: キャンピングカーを8ナンバー(特殊用途自動車)として登録するには、就寝設備、水道設備、炊事設備など、特定の構造要件を満たす必要があります。特に、室内高が1,600mm以上必要とされるなど、現在の基準は厳しく、個人でこれらの要件を満たして登録するのは非常に難しいとされています。専門知識や、時には車両メーカーが用意するような詳細な安全性を示す書類が必要となるため、ビルダー(製造業者)でなければ難しいとされています。
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費用と手間: 安価に作ろうとしても、結局は費用がかさんで満足のいかない結果になる可能性も指摘されています。また、製作には時間と手間がかかります。
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技術的な側面: 断熱材の設置や電気系統の構築、給排水設備の設置など、専門的な知識と技術が求められます。特に電装系は、適切なインバーターやバッテリーの選定が重要です。
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車検と運用の簡素化: キャンピングカー登録を目指さず、簡易的なベッドキットなどを設置して普段使いの乗用車(4ナンバーなど)として登録を維持する選択肢もあります。この場合、車検ごとにベッドなどを取り外す手間はありますが、複雑な構造要件を満たす必要がなく、費用も抑えられます。
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中古車の改造: 中古のバンなどを購入して改造する場合、既に存在する内装の撤去費用などが発生するため、総額350万円程度の予算では難しい場合があります。
これらの選択肢は、それぞれにメリットとデメリットがあり、自身のライフスタイルや予算、キャンピングカーへのこだわりに応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
キャンピングカーを新車で購入する時の値段は?:まとめ
記事のポイントをまとめます。
- キャンピングカーの新車価格はタイプやサイズ、装備で大きく異なる
- 軽キャンパーは手頃で200万円から400万円程度が相場
- バンコンは普段使い可能で200万円から800万円程度の幅広い価格帯がある
- キャブコンは居住空間が広く500万円から1,000万円程度が主流
- バスコンやフルコンは高額だが快適性が非常に高い
- キャンピングトレーラーは牽引が必要だが柔軟な利用が可能
- 海外製キャンピングカーは豪華だが価格や維持費が高め
- オプション追加で価格が大きく変動するため総額で比較検討すべき
- トイレの種類はカセット式とポータブル式が主流で利用目的で選ぶ
- キャンピングカーの新車購入では値引きは基本的に期待できない
- 維持費には税金、保険、メンテナンス費用がかかる
- 8ナンバー車の税金は乗用車より減額される傾向があるが変動もある
- 任意保険は一般車より割高になる傾向があり注意が必要
- ほとんどのキャンピングカーは普通自動車免許で運転できる
- 新車以外にレンタルや中古購入、DIYといった選択肢がある